- 2014年度第2回日本疫学会理事会 議事録
日時 |
2014年(平成26年)4月19日(土)10:00-13:00 |
場所 |
東京大学 医学図書館3階333号室
〒113-8654 文京区本郷7-3-1
TEL 03-3812-2111(代表)
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出席者 |
(順不同、敬称略):磯博康、辻一郎、安村誠司、萱場一則、山縣然太朗、川上憲人、山口直人、橋本修二、浜島信之、祖父江友孝、玉腰暁子、中山健夫、新田裕史、三浦克之、津金昌一郎、黒沢洋一、田中恵太郎、溝上哲也、郡山千早
委任状出席者:中村好一、秋葉澄伯、曽根博仁
JE編集委員会:(委員長)井上真奈美、(事務局)橋本勝美
学会事務局:(事務局長)今野弘規、(事務局)西野雅子
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理事会に先立ち、磯理事長より、委任状提出者を含めて理事・監事全員の出席により理事会が成立していることが確認された。
<協議事項>
1.2014年度第1回日本疫学会理事会議事録(案)について報告があり、承認された。
2.2014年度日本疫学会評議員会議事録(案)および2014年度日本疫学会会務総会議事録(案)について報告があり、承認された。
3.日本疫学会一般社団法人化について法人化準備委員会の祖父江委員長より、法人化のメリット・デメリット、今後のスケジュール、理事会での審議事項について説明があった。
代議員制にすることが承認された。
代議員の要件について、会員歴は問わないことにするか、学生会員は除くのか等が議論された。
理事は代議員から選ぶが、監事は会員以外から選ぶことも可能。
理事の任期は2年間。
7~8月に会員からパブコメで意見を募集し、来年1月の学術総会で法人設立の決定と定款等の承認を経て任意団体を解散し、現在の体制で移行してあらためて選挙する。
選挙方法については、今後、選挙規定検討委員会と協議する。
設立時の社員は2名とし、磯理事長と秋葉理事(または祖父江理事)とする。
<報告事項>
1.学会事務局からの報告
1) 学会事務局活動
(1) 会員数の増加と会費徴収の徹底
(2) 会員への対応(会員情報の更新、各種問い合わせ対応、JE冊子購読対応等)
(3) ホームページの更新
(4) ホームページ英語版の充実(翻訳校正中)
(5) 委員会活動の支援(法人化準備委員会、広報委員会、JE編集委員会、国際交流委員会)
(6) 名誉会員の中野英一先生のご遺族へ弔電の送付
(7) 科研費の実績報告書の作成
(8) 関連団体(日本医学会等)への対応
2) 庶務報告
(1) 会員数(2014年4月15日現在)
名誉会員:29名 評議員:170名 普通会員:1,491名(合計:1,690名)
※普通会員のうち2014年入会学生会員:14名
(2) 年会費納入状況(2014年4月15日現在)
2014年度会費納入の義務がある会員:1,647名
2014年度までの会費納入完了者:993名(60%)
2年以上の滞納者:79名
(3) アンケート調査回答(女性医師支援に関するアンケート、医歯薬出版「学会案内」アンケート、 メディカルオンライン「学会カレンダー」掲載許諾)
(4) 後援名義使用依頼(WPA疫学・公衆衛生奈良会議)
2.各種委員会等報告
1) Journal of Epidemiology 編集委員会
井上編集委員長より、下記の報告があった。
投稿数増加への対応策として、これまで1人体制だった事務局を増員し、充実させた。
剽窃について、摘発データベースDéjà vuの紹介があった。
二重投稿問題に関して、 preprint(アクセプトする前の段階でネットに公開されたもの)についての説明があり、JEではpreprintは認めていないことを投稿規定にも記述して、注意喚起する必要がある。
Japan Link Center (JaLC)のDOI付与が、既存のCrossRefによるDOI付与済みの学術論文にも行われることに反対する要望をJEからも出す方針である。
2) 学術委員会
萱場委員長より平成26年度セミナーの予定、平成27年1月の学術総会学術委員会シンポジウムについて報告があった。
3) 倫理問題検討委員会
安村委員長より、「疫学研究の利益相反(COI)に関する指針」の原案について、本委員会委員、COI委員会委員から意見を募り、検討中であることが報告された。
4) 利益相反(COI)委員会
玉腰委員長より、2月の日本医学会COIマネージメント研修セミナーに、玉腰委員長、近藤委員の2名が参加したとことが報告された。
5) 広報委員会
津金委員長より、ニュースレター43号の発行(4/15)と、10月の44号発行に向けて予算面も考慮して進めることが報告された。1月24日の広報委員会の協議事項として、疫学の用語解説やスライドなどを疫学会発行の本から一部抜粋してホームページに載せること、その作業を若手の会に依頼するという提案がなされ、了承された。
6) 疫学専門家養成検討委員会
田中委員長より、疫学専門家認定制度に関するアンケートの結果、理事の半数(10名)から賛成意見を得たことが報告された。理事長より、先ずは初級レベルから導入する方向で検討してほしい旨の意見があった。
7) 国際交流委員会
浜島委員長より、20th IEA World Congress of Epidemiology(アンカレッジ)若手会員参加費補助事業の選考を行い9名に各10万円支給したこと、第8回日韓疫学セミナーを2015年21-23日の第25回日本疫学会学術総会時に開催することを提案中との報告があった。
理事長より、JEの国際情報発信強化の取組に関する科研費が採択され、国際学会のプロモーション活動、編集倫理のセミナー開催など、JE編集機能強化が可能となることが報告された。
山縣理事より、IEA Council Elections, 2014-2017のWestern Pacific Regional Representationに、3選不可の中村理事からの推薦による出馬報告があった。このことに関して、理事長より、本学会でIEAに所属している人をしっかり把握し、将来的はIEAの理事長を出すくらいになれるように、今後より積極的にIEAと関わる方針で、ぜひ国際交流委員会で戦略を考えていってほしい旨の要望があり、今後長期的戦略を立て組織的に進めるということで承認された。
8) 国際疫学会準備委員会
委任状出席の中村委員長に代わって磯理事長より、アンカレッジでのWCEでの宣伝に関する準備を進めていること、6月22日に東京で委員会を開催する予定であることが報告された。
9) 疫学研究支援委員会
橋本委員長より、臨床研究者などによる疫学研究に対する支援の継続と現行の状況を点検するとの報告があった。
10) 全国公衆衛生関連学協会連絡協議会
委任状出席の秋葉委員長に代わって磯理事長より、ホームページの紹介と、4月14日に総会が開催されたこと、8月22日にワークショップ「子どもの健康リスクを考える(仮題)」を開催する予定であることが報告された。
3.第24回日本疫学会学術総会の報告
辻学会長より、学術総会、市民公開講座、疫学セミナー、疫学の未来を語る若手の集い、懇親会の各概要、収支報告等について報告があった。
4.第25回日本疫学会学術総会の準備状況
浜島次期学会長より、2015年1月21~23日にウインクあいちで開催予定の学術総会における参加費・演題申し込み、プログラム、疫学セミナーについて説明があった。
5.第26回日本疫学会学術総会の準備状況
黒沢次々期学会長より、日程と会場(米子ビックシップ)が確定したことが報告され、学術総会(2016年1月21~23日)と市民公開講座(同24日)のプログラムが紹介された。
6.その他
津金理事より、疫学倫理指針の改訂版でも、連結不可能匿名化されたもの以外全てIRBとなっているが、米国ではIRBが要らない研究もあるし、今後阪大のようにIRBが有料化されていくことが予想される中、限られた予算の中で必ずしも全部の疫学研究にIRBは要らないのではないかという問題提起が必要との意見が出された。
祖父江理事より、共同研究の場合、研究責任者の施設でIRBを通ったものが、分担研究者のところで解析する場合も、その施設でまた同じようなIRBを通さないといけないが、新しい指針では、「分担研究者が、所属する機関の長が一括して審査を依頼することが可能」とあるので、それでクリア出来るのではないかとの意見が出された。
山縣理事より、最初に研究計画で出されていたものはそれでよいが、あとで追加で出てきたものはまた審査が要り、データアーカイブでも、Journal側でIRBを求めていることが多い。現状では解釈が標準化されておらず、ガイダンスをどうするかが重要との意見が出された。
磯理事長より、津金理事、祖父江理事、山縣理事、玉腰理事で、どういう形にするかが現実的かを話し合って、JEの委員の間で合意形成が出来るようにしてほしい旨の意見が述べられた。