1)Sexual Risk Behaviors of Male Current and Ex-opiate Users in Chiang
Rai, Thailand
Pathom Sawanpanyalert 他
(P345-350)
2)血清ペプシノゲンに対する喫煙の長期的影響
Long-term Effect of Smoking on Serum Pepsinogen Values
菊地正悟(愛知医科大学医学部公衆衛生学講座)、黒澤美智子、崎山嗣男、天神宏
(P351-356)
血清ペプシノゲンのIとIIの比(PGI/II)は胃がんのリスクと関係しており、喫煙は胃がんのリスクを上げることが知られている。7年間で喫煙がPGI/IIにどのような影響を与えるか検討した。対象は1989年と1996年の2回とも採血を受けた男性のうち、喫煙歴のデータが不完全な256人と途中で喫煙習慣を変えた191人を除いた1889人である。対象者を、7年間全く喫煙しなかった(非喫煙)群と、ずっと喫煙習慣があった(喫煙)群に分け、ヘリコバクター・ピロリ感染の有無と年齢(1989年次20-29歳と30-56歳)で層別化して、両群でのPGI/IIの7年間での変化を比較した。PGI/IIの上昇は喫煙群で小さく(年齢補正した両群の差±標準誤差は、0.209±0.069、p<0.001)、上昇の頻度も喫煙群で小さかった(非喫煙群65.8%、喫煙群58.9%、p=0.002)。しかし、こうした違いはヘリコバクター・ピロリ感染がある場合ははっきりしなかった。PGI/II上昇の頻度が小さいこと、すなわち低下の頻度が大きいことは、喫煙の長期的影響と考えられる。PGI/IIの低下は喫煙が胃がんのリスクを高くするメカニズムのひとつと考えられる。
血清ペプシノゲンのIとIIの比、7年間での変化、喫煙、胃がんのリスク
3)Relationship between Serum Carotenoids and Hyperglycemia:
a Population-based Cross-sectional Study
鈴木 康司 他
(P357-366)
4)保育所の担任の先生による子供の身体活動量評価の妥当性
The Validity of Nursery Teachers' Report on the Physical Activity
of Young Children
○陳暁莉(富山医科薬科大学医学部保健医学教室)、関根道和、濱西島子、王紅兵、笠島恭子、山上孝司(北陸予防医学協会)、鏡森定信
(P367-374)
【目的】保育所に通っている子供の生活習慣、特に運動習慣を客観的に評価するために、携帯型モニタリング装置を用い、保育所の担任の先生による子供の運動への主観的な評価の妥当性を評価する。【対象・方法】富山県内の保育所に通っている健康な子供21人(男12人、女9人、平均年齢3.8±0.26才)を対象者とした。調査期間は平成13年7月から8月までの1ヶ月間。調査方法は、毎週の月曜日と木曜日の午前10時頃、保育所で万歩計を子供の腰部に、アクティウォッチを子供の足首に腕時計の要領で装着した。この二つの携帯型モニタリング装置で子供の活動量を連続3日間測定した。一方、保育所の担任にアンケート調査を行って、子供の保育所での運動状況について記入してもらった。統計解析方法は、一元分散分析をもちいて、傾向の検定を行った。【結果】保育所で「とても活発」と評価された子供は毎日の歩数が「あまり活発ではない」子供に比べて、有意に高い傾向が見られた(p<0.05)。「とても活発」と評価された子供は実際の運動でのエネルギー消費量が「あまり活発ではない」子供に比べて、有意に高値を示した(p<0.05)。また、毎日の平均活動数に関して、「とても活発」と評価された子供はほかの同齢の子供に比べて、高値になった(p<0.01)。【結論】保育所の担任による子供の活動量評価は妥当性があると考えられる。
キーワード 幼児、身体活動量、質問表、妥当性、観察法
|