JEA
Journal of Epidemiology vol.14-(6)

1)Informed Consent in Epidemiologic Research before the Implementation of Ethical Guidelines
Akiko Tamakoshi.
(P177~181)

2)日本におけるサーベイランスへの報告と未報告のHIV感染者数とAIDS患者数
Numbers of People with HIV/AIDS Reported and Not Reported to Surveillance in Japan
橋本修二(藤田保健衛生大学医学部衛生学講座)、川戸美由紀、村上義孝、市川誠一、木村博和、中村好一、木原正博、福富和夫
背景:HIV/AIDSサーベイランスに報告された日本国籍のHIV感染者数とAIDS患者数の推移を検討するとともに、HIV感染者(サーベイランスへの未報告を含む)の推計を試みた。方法:2002年末までのHIV/AIDSサーベイランス・データを用い、未報告のHIV感染者数は逆計算法で推計した。推計方法の評価のために、1996年末(多剤併用療法が日本で広く適用される前)までに報告されたHIV感染者数を同じ方法による推計値と比較した。結果:初回報告AIDS患者数(HIV感染者として報告されないで、最初からAIDS患者として報告された者)および報告されたHIV感染者数は急激に増加していた。病変報告AIDS患者数(HIV感染者として報告された後に、AIDS発病して報告された者)は1996年末まで増加し、1997~2002年で減少した。2002年末のHIV感染者の累積数は14,000人と推計され、報告分の4.2倍であった。1996年末までに報告されたHIV感染者数は同じ方法による推計値とほぼ一致した。結論:日本ではHIV感染が広く拡大しつつあり、一方、サーベイランスへの報告はかなり少ないと考えられた。
キーワード:HIV、AIDS、サーベイランス、推移、推計
(P182~186)

3)自殺手段に関する日米比較研究
Comparative Study about Methods of Suicide between Japan and the United States
尾島俊之(自治医科大学公衆衛生学、カリフォルニア大学ロサンゼルス校公衆衛生学部疫学教室)、中村好一、ロジャー・ディーテルズ
背景:自殺は日米双方において最も重要な公衆衛生的課題のひとつである。この研究は、2国間、米国内の人種間、そして、性・年齢階級間での、自殺手段の違いを明らかにするために行った。方法:日米の1999年における人口動態統計死亡データおよび推計人口を用いた。年齢調整死亡率は、年齢階級別日米合計人口を基準人口として計算した。さらに、その自殺手段構成割合を計算した。結果:日本の年齢調整自殺死亡率は、米国と比較して、男で2倍、女で3倍の高値を示した。日本による最大の自殺手段は男女とも縊首であり、次いで、飛び降りであった。米国においては、男女とも銃器が最大であり、次いで男では縊首、女では薬物であった。米国におけるアジア系人種では、男女とも縊首が約半数を占め、40歳以上の男および全ての年齢階級の女で最大の手段であった。20~39歳の男では銃器が最大であった。結論:米国におけるアジア系人種の自殺死亡率は日本より低かったが、手段は類似性が見られた。
キーワード 死亡、自殺、手段、日本、米国
(P187~192)

4)Testing Psychometric Properties of the Standard Chinese Version of the European Organization for Research and Treatment of Cancer Quality of Life Core Questionnaire 30(EORTC QLQ-C30)
Hong Zhao, and Katsuya Kanda.
(P194~203)

5)Occupational Class and Exposure to Job Stressors among Employed Men and Women in Japan
Norito Kawakami,et al.
(P204~211)

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